2014-09-15 ― 十戒

なんか「スケールの大きい映画見たい」欲求が湧いたので
大作映画を見ようとする
パッと思いついたのはロード・オブ・ザ・リングだったんだけど、ニュージーランドの観光案内PVなんか見て、何を面白がれっていうんだって『正直な予告編』シリーズの中の人が言ってたのを思い出してアボート
前にビデオ借りて見た時、開始15分(なんか裸足のチビが歩いてた)で寝ちゃって、2時間後に起きたらまだ裸足のチビが歩いてたので見る気なくなったんだな、そういえば
というわけで『十戒』を見ることに
子供の頃に一度、20歳くらいの時にも一度、なので今回は多分三度目の視聴
同じ映画や本を何度見ても楽しめる人種はこういう時に選択肢が多くなってお得

多分、20歳の時にもそう感じたんだろうけど『十戒』すごい
すごいよこの映画
撮影に一体、何人の奴隷エキストラを動員してんだって、事もそうなんだけど
頭をクリアにして素面で見ると、前半のストーリー展開がメチャクチャ面白い
原作(聖書を原作と呼んでいいのかちょっとわからないが)の方は殆ど読んでないけど、こんなに面白いのか聖書って
中二病の処方箋として旧約聖書を読むのは一種の登竜門のはず
そして投げ捨てる

話を戻すけど、前半は本当にストーリーが面白い
前に見た時はそんな風に感じなかったんだけどなあ

エジプトの王朝の中で、次代のファラオと美しい姫を巡って争う、ファラオの子(ラムセス1世)とモーゼ
能力や人格、将器の面でラムセス1世より秀でたモーゼ
侵略したエチオピアの王族を「客人」としてファラオに紹介したりと、軍隊を率いる将軍としての強さは勿論、王として不可欠な外交にも長けている様子
こりゃかなわん
とはいうものの、手段を選ばないラムセス1世の方がファラオに向いている気がする
モーゼは有能な軍師、参謀として傍らでファラオの補佐にまわってもらう、と
あとラムセス1世の方がサドっ気に優るのも忘れてはいけない

誰もが彼の将来を嘱望し、ファラオも彼を後継者としようと考えていた
だが、モーゼには本人も知らない、とんでもない秘密がその血筋に隠されているのだった
彼の秘密を巡っては、様々な人の思惑と利害が絡み、わりとあっさり本人の知るところとなり……
ついにモーゼは砂漠に追放されてしまう

砂漠をさまよい、オアシスらしき土地を見つけたモーゼはそこで行き倒れとなるものの、そこで暮らす民と出会い、彼らに受け入れられていく
(出自はともかく、元はファラオの候補にまでなった優秀な人だし)

やがてモーゼは「神の住まう山」を訪ねることに……
ぶっちゃけ、この辺から映画はあんまり面白くなくなる
この神とやらがどうにも基地外じみてて好きになれないのが最大の理由なんだけど
モーゼをはじめとした、奴隷の身にやつしていたヘブライ人(後のユダヤ人)が救いを求めても
「400年後に救世主送るから待ってろ」とか、救世主がついにやって来ても「あいつに全部任せてるんで」
と、自分からは何にもしない
とみせかけて、ファラオとモーゼが魔法勝負をしてたら「面白そうだから俺も参加するわ」
と言わんばかりにナイルの河を血に染めてみたり、燃える雹を降らせたりと殺りたい放題
モーゼが現れる前は、ヘブライ人奴隷に何もしなかったのに、モーゼが信仰心を集めだした途端にこれ
挙句に、ファラオが示威行動としてヘブライ人の長子(長男/長女)を皆殺しにしようとしたら、
「呪いで先手打っちゃるけんね」と、マジで虐殺(無差別に)
ファラオの妻、ネフレテリがモーゼに子供の助命を乞うもののスルー
自分の民を見殺しにしまくった神様のスルースキルを舐めてはいけない
さすがにこんな疫病神とは付き合ってられないと、ファラオはついにヘブライ人奴隷を解放(というか放逐?)する
その後はモーゼの名前とバリューセットで知名度の高い、海を割って渡るシーンがクライマックスに
ついでに追撃してきたファラオの軍勢を皆殺し
森長可かお前は

モーゼに誘われて、ヘブライ人たちは約束の地カナンを目指す旅を始める
その前に、モーゼは神に呼ばれて山へ
モーゼのいないヘブライ人たちは、不安を覆い隠すように、秩序を求めて「新しい神/偶像」を心の支えにしようとする
が、そこで神は激おこ
マジで激おこ
激おこしながら、映画のタイトルの通り十ヶの法律を石版に記す
ドヤ顔でそれを持ち帰るモーゼが見たのは、新たな偶像を頂いて狂乱にふけるヘブライ人
モーゼも激おこ
まあ、ここでモーゼが怒るのはわかる(誰のために苦労したと思ってんだという話)

モーゼ(と神)は「お前ら十戒破った! だが最後のチャンスをやる、死にたくなかったらこっちに来い!」
と言って、もらった石版の一枚を新しい偶像に叩きつけてしまう
直後、地割れが起きて半分くらいの(モーゼを信じなかった)ヘブライ人たちは地獄へ……
この場面にヘブライ(ユダヤ教)の神の一番ヒドいところがよく表れている
つまり

俺 を 信じ な い 人 間 は 殺 す

ユダヤ教の教義ってこういう感じでしょ?(違ったらゴメンナサイ><)

・ユダヤ教徒以外は殺す(でもって地獄行き)
・ユダヤ人じゃなくてもユダヤ教を信じるなら別に良い
・でも差別はする(金持ち歓迎)
古代のおハナシなので「法の遡及適用とか駄目」とか突っ込みはナシでよろしく
と、東京裁判……

でその後だけど、モーゼとヘブライ人たちはついに約束の地「カナン」の目前にたどり着く
がモーゼはまた電波を受信して「神のもとへ行く」とか言い出して、弟子に代替わりをする
映画はそこで終わるんだけど、歴史はそこでは終わらない

モーゼの弟子とともに、ヘブライ人たちはついに約束の地にたどり着く
が、当然だけどそこには別の人たち(フェニキア人という説が有力)が住んでいる
ローマ人だったら良かった(ケルト人とうまくやってた)んだけど、残念、こいつらはヘブライ人でした
モーゼの後継者、ヨシュアはカナンの地元民を皆殺しにしてしまう
で、虐殺の後でドヤ顔で言うんだよ「ここに僕たちの楽園を作ろう」と
勿論、逆らう奴は殺す
ヨシュアやモーゼが殺さなくても、ヘブライの神が殺す
当然、そんなやり方は周辺国に受け入れられることはなく、ヘブライ人は次第に数を減らしていく
別に一族皆殺しとかじゃなく、周辺国に同化していく感じで、淘汰されていったという
大多数は周辺国に流れて流れて、一時期流行った日ユ同祖論じゃないけど、DNAレベルでは日本まで来てるとか
この辺、まったく事情とか知らないので適当な憶測混じり

聖書の時代からずぅぅうううううっと下り、同じようなことが起きます
そこはイスラエルという国になりました
(日本で例えると、いきなり関東地方が外国の勝手な命令で中国共産党の領土になるようなもの)
そりゃ、周辺国(中東諸国)は激おこするわけだ
そして21世紀、アラブの春を経てISISの独立戦争が始まりました、とさ
ユダヤの陰謀により、これ以上ヘブライ人を悪く言うと修正されます

僕は、この映画、「十戒」を見て、現代の問題にも、通じる、凄く良い映画だったなあ、と僕は思いました。
(小並感)

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