2014-10-30 ― S.T.A.L.K.E.R.

STALKERプレイ日誌の続き
アグロプロムにある、軍の基地で研究記録を盗みに行くところ
フォックスを助けるところまで
だんだん、展開がゲームと別物になり始める

 

起きると雨が降っていた、まだ時間も早いので他のストーカーたちに混じって雨宿りをしながら、武器の手入れなどをする
話を聞くと、このルーキーキャンプにいるストーカーたちはゾーンに来てから、初めて銃に触れた者が少なくない
ウルフが私と新米の訓練をしたいというのも、頷ける
銃やこれまでどんな戦いをしてきたか、新米たちは私の経験について知りたがった
正直に言って私はゾーンに来るまでの話をあまりしたくはない……これはほとんどのストーカーたちも同じだろう

私には一人、とても親しい友人がいた
彼はゾーンに私よりも魅せられていた
今は、これしか語れない

朝食を摂りながら、アグロプロムに続く道が今は軍によって封鎖されていると聞いた
ゾーンでは珍しく、装甲車まで持ち込んでの完全な検問だった
おそらくは、先日トリックたちストーカーのグループが、アグロプロムへ偵察に出たのが原因だろう
軍に強力なコネか、または都合よくRPGロケットランチャーでも拾う必要がある
どちらも、私にはあてがない
そうなるとガベージを経由して行くしかないが
このコードンとガベージを繋ぐ道の境にある検問所は、近頃バンディッツが乗っ取ってしまったという
ガベージは一年ほど前からストーカーとバンディッツの間で抗争が絶えず、ストーカー側が押してきたために、バンディッツは周辺の地域に追い出されたようだ
どうも、その頃出没していた一匹狼の傭兵が、あちこちの勢力を引っ掻き回してくれたらしい
検問所にバンディッツが出没するのも、そうしたストーカー間の派閥争いから端を発しているともいえる

雨が上がると私は荷物をまとめて、ルーキーキャンプを後にした

道沿いに、右手、東のほうに昨日バンディッツと一戦交えた車両工場がある
そういえば、死体の持ち物を漁っていてた偵察チームのストーカーから、この先の農場の物置で死んでいるバンディッツのPDAに隠した物の情報があると聞いた
何かあるかもしれないし、通り道だから行ってみよう
倉庫の中は少し薄暗く、私はAKを構えながらヘッドライトをつけた
耳を澄ませるが、遠くで犬の鳴き声や遠吠えがする以外は静かなものだ
倉庫の中を、壁伝いに安全確認していくと間もなくバンディッツの死体を見つけた
目ぼしい持ち物は全て持ち去られていたが、こういうのは早い者勝ちだし、いちいち腹を立てても馬鹿馬鹿しい
死体のポケットの内側を探ると、メモリーカードが出てきた
先客はこれに興味を示さなかったようだ
PDAに挿入して確かめると、中身はちょっとしたメモ書きと、ポルノ写真が数枚
《壊れた橋のとこにいた腐れ軍人の奴らが、賄賂を要求してきやがった。撃った。撃ち返されて、腹に一発喰らっちまった。馬鹿なことをした。無視してトンネルに置いてきたストーカーの死体から、持ち物をぶん取りに行くべきだった》
なるほど、弱者が自然淘汰されたようだ

私はバンディッツの遺言にあった、トンネルとやらにきてみた
予想通りというか、野犬が死体を食い散らかしている……もう何も残っていないだろう
私はAKを一発撃ち、野犬を追い払うと、死体に歩み寄った……ところで、立ち止まった
アノマリー検知器がビープ音を鳴らしたためだ
PDAを見ると、目の前のトンネルで雷のような、電気が音を立てていた
どうも日頃の行いが良くないのかもしれない
ここを通れば、軍隊に賄賂を払わずに済んだかもしれないのに、狙ったようなタイミングでわざわざ抜け道にピンポイントでアノマリーが私の行く手を遮っている
困った
困りながら、私はストーカーの死体からPDAを見つけた

このストーカーは、このトンネルの中のアノマリーの法則性を観察して、通り抜けられるタイミングを計算していたようだ
計算に夢中のところを、バンディッツか野犬かに襲われてしまったのだろう
彼のくれた教訓を活かすために、私はその場を離れた
ルーキーキャンプからの道に復帰して、再び北を目指すと、すぐに目の前に壊れた橋と、そこで積み方を間違えたテトリスのように、分断されて引っかかっている列車が見えた
「おい、そこで何をしている? ストーカー」
線路の下、私の少し前方で声がした
視線を下げると、ベレー帽を被った士官らしき軍人が、ガムを噛みながらこちらを睨みつけている
私は敵意がないことを伝えるために、AKの銃口を下げて、右手の指先でセイフティをかけた
近づきながら、この先のガベージに用があると告げるが、
「なら通行料を払いな。なに、たったの500ルーブルだ、。安いもんだろ」
500ルーブルはまあ、通行料としては安い
しかし、一度でも袖の下を払うと彼らは間違いなくここを通る度に同じ要求をしてくる
そして多分、その時は桁がひとつ増えている
なにより、彼らを通して軍全体にカモがゾーンに迷い込んだことを触れ回ってくれたら、非常に困る
私は言葉を選びながら、昨日、ルーキーキャンプで派手な宴会があり、命の恩人にウオツカを奢ったために文なしであると告げて、酒代のツケのためにこれからガベージに一稼ぎしに行くのだと出鱈目を並べた
「金がねえなら回れ右だ。ストーカー、いや、飲んだくれ野郎」
軍人に人情を理解してもらおうとした私が、実に世間知らずだった

仕方なく、踵を返して歩き出した
車両工場に、昨日の偵察兵の姿を見つけると、私は手を振って彼らに近づいた
橋の下に検問があり、先へ進めないことと、トンネルもアノマリーに塞がれていることを話す
「あの糞軍人たちに金なんか払わなくて正解だよ」
「そうそう」
「あんたなら、突破できるんじゃねえのか」
「手を貸すぜ」
昨日の今日で、血圧の高くなったままのストーカーたちは次第に目に光を宿して言ったが、私は首を振った
代わりに、連中の監視の及ばない抜け道を教えて欲しいと頼む
「俺たちは、普段はトンネルを通ってたんだ。けど、待てよ。あそこなら……」
「おいおい、あっちは放射線がキツくて通れっこないぞ」
私は瞬いた
多少の放射線なら、シドロビッチからもらったアーチンというアーティファクトの力で中和できるかもしれない
私はその場所を教えて欲しいと頼んだ
ストーカーたちは渋ったが、別に勿体ぶったわけでなく、経験あるストーカーなら、その辺りは絶対に近寄らないほど、残留放射能がきついそうだ
そして草が生い茂って、視界も悪いからアノマリーも見つけにくいという
ならば、なおさらそんな「面倒な」ところを、あの士気の低い軍人たちが押さえているとは思えない

私は頼み込んでそのルートをPDAに書き込んでもらい、線路を遠くに見ながら、東へと進んだ
地図にはダークバレーに繋がる古い街道と繋がる、トンネルを見た地点で北に……線路の方へ向かうとある
微妙に起伏のある、歩きづらい地形だ
私は線路上か、どこかの丘にスナイパーでもいないか、ビクビクしながら丘を登るときは伏せて行くことにした
双眼鏡で180度見渡す
斜面や稜線に人影は見当たらない
線路に近づくと、100メートルくらい手前からガイガーカウンターが、乾いたピーナツを袋に入れて振った時のような、いつもの音を立てはじめた
どうも、線路から脱線した廃棄された列車に反応しているみたいだ
放射線の残留量は、普通の地面や草よりもコンクリートや鉄などの金属のほうが高いという
ともあれ、どうにか無事に線路を渡ることが出来た

そんな時だ
タイミングを見計らったかのように、またしてもシドロビッチからの通信が入る
《よお。お人好しのお前さんにピッタリの任務があるぞ》
いつの間にか私は彼の中で変わり者からお人好しに転職していたらしい
時給はどちらが良いのだろうと、下らないことに考えが及ぶ前に、私は無線に耳を傾けた
《フォックスっつう、腕の良いストーカーがな。何か、トラブルに遭って身動きできないらしい。ヤツを助けて恩を押し売りすれば、多分、ガベージやアグロプロムについて、新しい情報が手に入るだろう》
そうか、情けは人のためではなく、自分のためでもあるのだ
古いことわざを思い出しながら、私はPDAで地図を見た
たしかに、ここから前方にある廃屋から、ストーカーらしき人物の救難信号が発信されている

《助けてくれ。俺はフォックス。ストーカーだ。今しがた野犬に襲われた。近くにいるやつ、頼むからメディキットを分けてくれないか》
キツネ狩りに遅れた詫びに、彼に応急手当キットを渡さねばないだろう
廃屋に近づくと、野犬の唸り声がした
迂闊だったが、自分はどうも風上にいたらしい
今更、取り繕っても仕方ないので、私は相手に待ち伏せされていることを前提にAKからショットガンに持ち替えた
顔を覗かせた途端、汚らしいヨダレ汁を飛ばしながら吠え立てられた
それに合わせて、私は倒れて唸ってるフォックスの姿を確かめると、ショットガンを撃った

野犬を追い払うと、私はポケットから12番ゲージの3インチシェルをつまんで、ウインチェスターに再装填する
周囲はとりあえずは静かだ
屋根の朽ちた廃屋でうずくまっている人、ストーカーに近づくとまだ息があった
応急手当をして、水と一緒に熱さましを飲ませると、彼は丁寧に礼を述べた
謝礼だと、幾らかの金をもらった私は、その怪我で一人で居て大丈夫かと訊く
ガベージにいる兄弟が迎えに来てくれるのだと話した
しかし、ガベージとの境界にある検問所はバンディッツが押さえている
フォックスもそのことは知っており、兄弟でタイミングを合わせてバンディッツを挟撃するつもりのようだった
だが、そこへ向かう途中で仲間とともに野犬やミュータントの群に襲われて全滅し、自分も負傷したと語る
「アンタもガベージに行くなら、協力してくれないか? 今回のことと併せて、礼はするよ」
私には断る理由はない

私はフォックスとともに、検問所の手前まで移動した
フォックスは無線で兄弟、シャーリーと連絡を取った
私たちはタイミングを合わせて一斉に攻撃をした
壁越しにフラググレーネードを放り込むと、あっさりと方がついた
フォックスはシャーリーとともにここの検問所をしばらく拠点にすると言う

私は謝礼としてサプレッサー付きのマカロフ、それもSIGと同じ9ミリ弾を使える輸出モデルを受け取った
次はガベージだ

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