2016-07-18

協議の結果、以降からここの日記は週一更新が基本ペースになります(業務連絡)
以降は月曜更新を予定(努力目標)

さて本題
ユキチさんより勧められた「マージナル・オペレーション(漫画版)」を読む

作品について詳しくはこちら(wikipedia)に譲るとして
個人的な感想を

民間軍事会社(≒警備会社)というのは、イラク戦争を契機にその存在が大きく報じられるようになった
が、その知られ方というのは決して好意的なものではなく、むしろ逆だった
最も有名な事件を紹介したい
参考:イラクのブラックウオーター事件で終身刑判決

この記事にあるように「2007年にイラク・バグダッドでイラク市民17人を殺害、20人以上を負傷させた銃乱射事件」が起きている

民間軍事会社というのは、当たり前だが軍隊ではない(これには明確な法律が規定されている)
また、従来の傭兵とも趣が異なる(この辺の線引は曖昧)
元々、ブラックウォーターという民間軍事会社は、元特殊部隊員の経歴を持つ、軍人としても人間としても優秀な人たちで構成されていたそうなのだが…
存在しない大量破壊兵器を破壊するために始まり、アメリカが終わらせたイラク戦争は、当たり前のように占領統治に失敗し、バグダッドは世紀末都市と化した
寝ても覚めても爆音が響き、交差点では信号が変わる度に銃声が鳴り響く
米軍を始めとし、イラクにビジネスチャンスを求めて集まった世界中の企業からの護衛の依頼に答えるために、ブラックウォーター社は組織の拡大を図った
結果として、元特殊部隊の肩書が「並」だった時代に比べて、戦闘オペレーターたちの質は日照りの畑栽培のスイカのように劣化していった

余談だけど、この頃の日本のエアガン雑誌の記事が実にひどい
「民間軍事会社のオペレーターたちは、イラクの平和を守るために戦うサラリーマンなのだ」とか、そんな調子で紹介している
その年に何が起きたと思ってるんだ……
で、「これがオペレーターの使う銃をイメージしたカスタムだ」とか写真とキャプションを載せているんだけど
別の記事の密着取材を見ると、誰もそんな手の込んだカスタムガンを使っていない、というお粗末さ
弾薬が手に入りやすくて、部品もイラクに沢山ある銃ってことで、普通のM4(A1)をみんな使ってて、SAW(分隊支援火器)としてM249、鹵獲したRPK、車載機銃では傑作LMGのM240、運転メインの人はMP5という具合
なんならM4よりもAKがいいって言う隊員もいたりする始末
カスタムエアガンでは「車内での取り回しを考慮して」M4を短くしたとあったけど
車内での取り回しだったらMP5が上
外での撃ち合いは、150m以上で急に威力が落ちるM4の初速を落としたくないから、14.5インチのまま使う
「これ一挺で大体の状況には対応できる」を目指したはいいが、中途半端きわまりない、サバゲ用なら売れるかもねという代物
余談が長くなってしまった

マージナル・オペレーションの話をまったくできていない……
個人的に読む前から気になってたのは、言語の問題をどうするのか、という点
創作なんだから、マスターキートン方式(またはゴルゴ式)でも良いんだけど
まず、民間軍事会社というのを考えた場合、活動する場所を問わず、英語は必須と思われる
その上で、現地語として有効なフランス語、スペイン語、アラビア語、ロシア語、この辺を「外国語」として取得を義務付けられるかと思っていた
が、マージナル・オペレーションの民間軍事会社は英誤だけできればOKらしい
外国語が要るのは現場でコミントを担当する専門家が出来ればいいのだろうか…? でも人手不足だから、わざわざ「人材がいなさそうな」日本で求人をだしたんだろうし……
イマイチ、この会社の規模がよくわからない

それと、物語の前半で、族長からバドワイザーを土産にって話が出たけど
ムスリムってお酒飲んでいいんだっけ?
飲酒文化のあるムスリムもいるらしいけど、タジキスタンのイスラム文化についてまったく無知なので、やっぱり気になる
特に理由なく、なんとなくタジキスタンとかいう、よくわからない土地を舞台にしたんだろうけど、現地の情報が作中で不足している印象
国内の政治情勢、外国との関係、現地で協力的な部族の有無と位置と人数等などなど
こういう部分って、記憶力を武器にできる主人公の見せ場なんだけど、話が複雑になっちゃうし、テンポも悪くなるしで、どう絡めていいものか…
しかし地形とMGRSの座標を素で暗記しているのは恐れいった(正直あまり意味のないスキルだけど←地図とGPS見れば済むわけで)
え? 山の中でGPSの信号が届かないかも? んなわけあるかい
今時の民生機(米軍でも使ってる)のなんて、谷底はおろか建物の中ですら信号とれるじゃん
まあいいや

個人的には、この主人公の最大の能力は記憶力ではなく、戦場を俯瞰できる視野の広さだと思っている
作中の話とまた脱線するけど、FPSとかで好成績を上げるコツがあって、それはやっぱり視野を(物理的に)広げることにあると思う
FOVの設定があれば、率先してそれを使うのも一手
で、さらに実践的なテクニックなんだけど、サイトを見る目線の置き所
人間の目って、集中すればするほど、一点を見つめてしまうようで
ダットサイトなんかを覗いていると、どうしても「枠の内側」だけを見てしまう
さらに集中すると、枠も周りの景色も消えて、赤い点と敵兵のシルエットだけが見えるように
やった、俺もこれでニュータイプになれる
で、角を警戒してたら奥の敵兵に気づくのが遅れてターン
死亡
これ、稀によくあるくらいの頻度で起きるので、照準覗いている時も意図的に視野を広げるように、普段から意識したい…したい
あとはBFとかに代表されるような、広いマップでの撃ち合いになると、画面に表示されるマップにも注意しなければいけない
ほら、照準の枠の内側だけ集中してたら、そんなもの目に入らないでしょう?
でもマップに表示される敵味方の位置って、とても大事なものだし、やっぱり見なきゃね
さらには、仲間うちでやってるなら、ボイスチャットにも注意を払わなきゃいけない
これも一種の視野の広さを要求される部分だと思う
ARMAのガチ勢鯖を動画見た印象は、役職によっては4~5チャンネルの無線を聞き分けて対応しないといけないから…もはや司令官は職人の域

分隊内通信と長距離無線の2チャンネルに対応するのだって、難しいだろうに
それに車両や航空機まで関わってきたら……そりゃ無線担当の士官が必要になってくると思う

マージナル・オペレーションにおいては、この辺の「通信」というポイントについてもゴーグルと一体型の通信機が必要、という便利アイテムで解決しちゃってるけど
実際は……
しかもあれ、世界有数の電波に厳しい日本で運用してるんだけど、管轄にだけ煩い関係省庁の許可とれるんだろうか
首相発行の命令書でもないと、色々問題になりそう
そしてそんな命令書を発行したことが明るみになれば、それだけで内閣総辞職レベルの不祥事まで煽られそう

あとは、これは主人公が指揮官とCEOを兼ねるようになったし、元々は後方の指揮専門のオペレーター・オペレーターという立場だったのもあって「必要ない」とされたんだけど
今後の主人公は戦闘能力、最低限の射的能力を身につけないといけないと思った
というのも、普通の軍隊だったら、指揮をする立場の人間っていうのは、他の兵隊のお手本になれる人じゃないとなれないもので
それを見極める目安として「階級」というものがある
で、現状のマージナル・オペレーションの主人公の勢力としては、子供20数人+大人数人で、米軍の感覚だと小隊規模となる
小隊は2~3つの分隊から構成される組織で、その指揮官には少尉か中尉くらいの人が当たると思われる
としたら、最低でも主人公には、士官学校で習うレベル以上の能力を身につけていないといけない
実際の実務的な部隊運用は、そこらの士官学校出のエリート君と既に比較にならないレベルだろうけど、基礎からあえてやるのも、決して遠回りではないと思ったり
その過程で、駆け足だけど最低限の戦闘能力も身につくし
ほら、あのヤン・ウェンリーだって、士官学校でしごかれてたって思えば「じゃあ仕方ない」って思わない……?

こんなこと書いててつくづく思ったけど

 

戦 争 っ て 面 倒 く さ い な !

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