2016-04-22

多分感想を書いてなかったと思うので
Skypeに雑感メモ残したくらい……?

ネイビー・シールズ映画といえば、ちょっと前までは「Act of Valor」や「ローン・サバイバー」が、その道の探求者達の聖典となっていた
それ以前となると、ちょっと古いチャーリー・シーンの映画しかなかったけど、今見るとアレだってシールズらしさは全編に渡っていたと思ったり

そして、ネイビー・シールズの歴史の中で、最も大きな戦果を得たビン・ラディン殺害を描く
「ゼロ・ダーク・サーティ」をやっと見ましたよ、と
でもこれ、ネイビー・シールズ映画っていうと、正直微妙ではというのが本音
何しろ、2時間超の本編中で銃撃戦が始まるのはラストの20分からという
以下の長文を読むのが嫌な人のために、あらすじを簡潔に

「ここビン・ラディンいるんじゃね?」「あー、いるっぽいね」「特殊部隊送るか」「おk」「全員殺したで」「こいつビン・ラディンじゃん、写メ送るわ」「マジだ」「USA!USA!」
こんな↑映画
だけどアカデミー賞では複数部門でノミネートした上に「音響編集賞」ではしっかりオスカー獲得

そもそも、この映画は「真実」を描くものじゃない
それにビン・ラディン殺害作戦の詳細は、ウィキペディアを見ると2061年まで極秘扱いなので「誰も知らない」ことになっている

それはおいておいて
ゼロ・ダーク・サーティは、9.11以降のアメリカ政府の頭痛の種となった、オサマ・ビン・ラディンの足跡を10年かけて追いかけるというストーリー
長い映画のわりに、時間経過がわかりにくいのはご愛嬌
ストーリーも糞もないだろと言っちゃえば、それまでなんだけど……

美人の情報分析官がヒロインで、物怖じしない彼女は捕まえた捕虜の尋問(拷問)に立ち会いつつ、真実とビン・ラディンの行方を探っていく
正直言って、9.11以降のアメリカはブッシュJr政権が8年続く間に、どんどんおかしくなっていった
昔からだろと言われるかもしれないけど、でも、9..11以降のアメリカは同盟国民の目から見て明らかに異常
例えば、ハリケーン・カトリーナの一件とか
イラクに送る兵隊が足りないから、被災地の救援が遅れるとか、本末転倒甚だしい

果たしてその数年後、政権はオバマ大統領の体制に変わるものの、アメリカは相変わらずビン・ラディンの行方を追っている
その間に、アフガンはシッチャカメッチャカになり、中東で唯一の新米政権国のエジプトを見捨て、アラブの春と称してイスラエルやサウジアラビアからはアメリカ不信を招き、イラクは軍の予算絞るために適当に撤退したせいで、案の定反政府勢力というかマジキチ集団に横取りされ、シリアは特に理由ないのに内戦を始めてロシアとの代理戦争の場になったり、中東最大の問題児であるイランは放置
アメリカの内政はといえば、経済上向くと勘違いした国民がカードで買い物しまくり、借金地獄へ陥り自滅し、頼みの綱だった国民皆保険のオバマケアは、結局金持ちのためのものと化し、理念も実利もないものへとなっていく
ブッシュJrどころか、シニア政権の時よりもひどい国内情勢へ陥り、混迷を極めたまま、次期大統領選が始まっている
落日の悲愴というべきか

アメリカの政府首脳の、そうした迷走にも負けず、ヒロインを始めとした情報組織と特殊部隊は、必死でビン・ラディンの情報を集めに集める
アフガンの洞窟に潜んでいるとか、市街地に紛れて潜伏しているなど、様々な憶測が飛び交う
そしてある日、怪しい人物が浮かび上がり、彼を追跡しているうちに奇妙な建物が捜査線に浮上する
敷地は広くとられ、高い壁に囲まれ、内部の様子ははっきりわからない
出入りする人間も限定的で、妙に厳重なセキュリティ

たしかに、誰が見ても胡散臭い
が、偉い人(CIA長官)に対して「ここビンラディンいそうなんで、特殊部隊送っていいすか?」なんて口が裂けても言えない
当たり前だけど
「ビンラディンがいる確率はどの程度だ?」とCIA長官は会議で問いただす
居並ぶ幹部たちは、口々に中途半端な数字を並べ、CIA長官は「お前らの見解くらい統一しろよ」と難色を示してしまう
そしてヒロインに「君はどうだ」と問いかけるCIA長官
CIA長官を見据えて「100パーセントです、長官」とヒロインは答えた
この映画の中で、最もカッコイイシーンはここ、間違いなく
その後、いくつかの問答を経て、遂にCIA長官は特殊部隊の出動を許可する

そして、0時30分を迎える

特別に改造されたヘリが闇の中を切り裂いて進む
機内には世界最高の特殊部隊の中でも、選りすぐりの者しか入隊を許されない、DEVGRUの猛者たち
昔はDEVGRUなんて呼び方はせず、チーム・シックスと称していたが、色々と問題があったため、シールズから独立させるために名称を変えたそうな
問題を起こしたが、チームシックスは間違いなく世界の特殊部隊で最もヤバい奴ら
伝説を上げたらキリがない
政府高官の誘拐から、味方基地の強襲、終いには原子力潜水艦に模擬爆弾設置と、やりたい放題
MGS2で出てきた敵役の特殊部隊のモデルにもなっている

「この中でヘリで墜落したことあるやついる?」
不意に分隊長が部下たちに訊いた
すると、全員が無言で手を挙げる
「じゃ、大丈夫だな」
歴戦の猛者は言うことが違う
目標の建物に接近し、特別ヘリから隊員たちが降下し、展開、配置につく
その過程で、隊員を降ろしたヘリの1機がバランスを崩して墜落してしまう
が、構わず作戦は続行
DEVGRUの隊員たちは、暗闇の中、4つ目の暗視装置を通して建物を制圧していく
自分も含めた、日本人の普通の感覚だと、卑怯な手を躊躇なく彼らは使う
方法はシンプルで効果的
角をとって待ち構えながら、アラビア語で呼びかけて、相手が油断して顔を出したところを狙って撃つというもの
FPSでやったらチャット欄が大荒れになりそうな戦法
内部の青写真がないまま、暗闇で進むとなったらこれが一番効果的
バーンと壁や窓を破って、やたらに銃を撃ちまくるわけにもいかない
この暗闇の中の静かな銃撃戦の緊張感は、他の映画にないシーンだと思う
短い銃撃戦の後に、隊員たちはある死体の顔を確認して絶句する
隊員が「コードネーム・ジェロニモの可能性あり」と報告してきたのだ
ジェロニモとはビン・ラディンのことを指す
証拠とともに遺体を回収し、ヘリで速やかに撤収

基地に帰ったヘリを迎えるヒロイン
死体袋を開き、回収した遺体を彼女が確かめる
ホットラインで大統領に繋がった高官に彼女は頷き、ビンラディン殺害がオバマ大統領に告げられる

映画では描かれないけど、この後、オバマ大統領はなぜかノーベル平和賞を獲るんだよね
彼が何をどう世界平和に貢献したか、まったくわからないのに
その上「私がビン・ラディンを倒した」とかドヤ顔するけど、DEVGRUの手柄を盗っただけじゃんと思ったり
普通に部下を賞賛すれば株も上がるのに、なんか、ほんとに鳩山元首相とよく似た、チェンバレンみたいな奴だな
こんなのがペンシルベニア通り1600番地の住人で、ほんとにいいの? アメリカ市民よ
アメリカスキーな日本人として、最大の謎

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